レッドリスト・レッドデータブック

環境省は、絶滅の危険がある野生生物の実態を定期的に調査して、レッドリスト、レッドデータブックを公表しています。
レッドリスト(RL)は、絶滅のおそれのある野生生物の名称と分類カテゴリーをリストアップした一覧表です。
レッドデータブック(RDB)は、レッドリストに掲載した種の形態・生態、生育・生息状況、分布、絶滅の要因などの調査結果を掲載して、出版されてます。

植物Ⅰ(維管束植物)の第4次レッドリストに掲載された種数

評価対象
種数
絶滅 野生
絶滅
絶滅のおそれのある種 準絶滅
危惧
情報
不足
掲載種数
合計
絶滅危惧Ⅰ類 絶滅危惧
Ⅱ類
ⅠA類 ⅠB類
約7,000 32 10 519 519 741 297 37 2,155

出典:環境省報道発表資料(2012.8.28)    


都道府県でも、独自に地域のレッドリスト、レッドデータブックを作成しています。

日本のレッドデータ 検索システム」で、日本の希少生物を調べることができます。


野生生物が絶滅の危機に瀕している理由

根本正之先生は、日本の野生生物がいなくなった理由を、著書「日本らしい自然と多様性」岩波ジュニア新書に記述されています。
著書の中で、「田園ですみかとしていた生き物たちが、かってない速度で減少している理由は、そのすみかが失われた場合と、生き物に対する人間の接し方が変化した場合、そして人間が海外からもちこんだ外来種がすみかを撹乱している場合、の三つに分けられるでしょう。」と指摘されています。

1.すみかが失われた場合

・雑木林、湿地、谷津田が、道路・住宅地・工場用地などに造成されことによる、すみかの消失
・農業の土地改良事業によって、水路やあぜがコンクリート化されたことによる、すみかの消失
・炭やたきぎ、ススキなどの屋根材が不要になり、雑木林や茅場の利用を放棄したことによる、すみかの消失

2.生き物に対する人間の接し方が変化した場合

・野草マニアや野草を売り物にする業者の乱獲による消滅
・在来種が生えている場所に、無知な人が同種の園芸種や外来種をまき、撹乱と交雑による消滅
・農薬による消滅

3.人間が海外から持ち込んだ外来種がすみかを撹乱している場合

・観賞用、緑化用として導入した種が、繁殖力が強く在来種を駆逐 (例:オオキンケイギクなど)
・穀物や飼料に混入した種が、野生化して在来種を駆逐 (例:アレチウリなど)
・外来種の中には、在来種と交雑して雑種になり、純粋な在来種を駆逐 (例:セイヨウタンポポなど)

RDBカテゴリ

国際自然保護連盟(IUCN)が、1994年12月に新たなレッドリストカテゴリを採択したことに伴い、環境庁は1997年にレッドデータブックカテゴリを改定した。

絶滅(EX)

日本ではすでに絶滅したと考えられる種

野生絶滅(EW)

飼育・栽培下でのみ存続している種

絶滅危惧Ⅰ類(CR+EN)

絶滅の危機に瀕している種

  絶滅危惧ⅠA類(CR)

ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの

  絶滅危惧ⅠB類(EN)

ⅠA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの

絶滅危惧Ⅱ類(VU)

絶滅の危険が増大している種

準絶滅危惧(NT)

現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種

情報不足(DD)

評価するだけの情報が不足している種

龍泉寺の湿地の希少植物